2011-12-18 Sun 21:34
制作に掛かりっきりで告知も碌に出来てなかったんですが、昨日12/17(土)から、中野OMEGA ALGEAにて『第3回OMEGAボックス展』がスタートしました。 総勢47名、矩形に切り取られた空間をみっしりと埋めてご来場をお待ちしております。 1/12(木)までの開催ですので、中野にお越しの際には是非是非お立ち寄りくださいー。 お茶や食事もおいしいものが揃ってますのでので。 ●OMEGA ALGEA 毎週月曜と12/31~1/3まではお休みですのでお気をつけて。 ぼくは今回も新作を展示してます。 前前回・前回と一匣での参加でしたが、今回は思い立って早い段階で縦二匣を押さえたので、そこにオプティマイズしての制作です。 日本人は漫画文化に慣れ親しんでいるので、匣の配置として横に繋がった並びより縦の連結の方がストーリーを読み取りやすいと考え、縦二匣の構成を取りました。 OMEGA ALGEAの展示では視点移動のために姿勢を変えなきゃいけないことと照明採光の環境が段によって違うのとでデメリットもそれなりにあるんですが、縦並びの方がぼくの制作姿勢には合ってるなという判断です。 ![]() ![]() ![]() タイトルは『Like an Elephant in the woods』。 引用は大好きな『イノセンス』からなんですが、さらにはその大元の法句経(ダンマパダ)からの孫引きです。
今回作った人形、実は東日本大震災以降で初めて完成させられた球体関節人形です。 なんかこう。 ずっと作れなかったのです。 答えもないのに問いに答えようとしてたと云うか。 問いそのものを捻り出そうとしていたと云うか。 巧いこと言葉では云い表せませんが、球体を見失ったと云うか。 リハビリのように、第2回のOMEGAボックス展では自身初のオブジェ作品を作り、先日はキャリーエンパイアさん主催のレコードジャケット店に半立体の胸像を仕立て上げたりしてみました。 ![]() ![]() ![]() ![]() あちこちぐるぐると廻って漸く、すこんと抜けた気持ちで球体関節人形に取り組めました。 ぼくの創作は大体いつもそうなのですが、日日の妄想が意図せずにぎゅっと凝集する瞬間を掴まえて捻じ込みながら作ってます。 今回はたぶんいろいろと呑み込んだものが多過ぎて、錬成に時間が掛かっちゃったのだと思います。 タイトルには意図して『象』を入れました。 上下に連なった匣のうち上側の匣には、球体の流れで縦軸と横軸にうねる波を。 下の匣は、静かに融け落ちる右脚を配してます。 上下の匣に共通するモチーフとして、白砂の山を立てました。 上の匣で上から垂れた左手。 ぼくはデザインした後でなんでそのデザインが自分の中から湧いてきたかをじっくり考えて、デザインに納得できてから作品に盛り込むようにしてるのですが、今回実際に展示してもこの左手だけなんで「上から」だったのかが把握できていません。 「なぜ左膝に触れているのか」も。 ただ、左膝とはあくまで触れているだけで「繋がって」いては駄目だったし、下から支えられていては絶対にしっくりこなかったので今回の形になりました。 他の内容は、右脚だけ逆光で暗く見えることも砂山がなぜ必要だったのかもタイトルも全て説明がつくんですが。 むむぅなんなんだろう。 会期中をかけて見たり話したりしながら探っていくことになるかと思います。 会場では何人かにお話ししましたが、現今の状況を踏まえてのタイトルの『象』の意味、お察しのよい方には伝わるかと思います。 あまりあからさまなのは好みでないので控えめではありますが、奥の方に強くメッセージを籠めさせてもらってます。 今回のボックス展は新たに公募審査も始まりました。 審査選評会は1/8(日)の16時からですのでそちらもお楽しみに。 コメントもらえるといいなぁ、はらはら。 |
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