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表現と覚悟。
2010-04-03 Sat 18:22
 
告知日記書く前に、もぞもぞしてることをTwitterでTweetしたので抽出転載してみる。

   -*-

こないだ、馬車道に良くんが出てる芝居を観に行った。
観に行った、で正しいのかあれ。
コロール、「このままでそのままであのままでかみさま」。

大楽公演だった。
会場入口でパンフレットその他を渡され、会場内席は特になくどこで観てもいいこと、立ってても座っててもいいことを告げられた。
ので、ぼくは終始座らず、うろうろ移動しながら芝居を観た。


中盤を過ぎて佳境に差し掛かろうとしていたとき、演者の一人がぼくに対し、「邪魔、ダサい」と云い放ってきた。
役としてなのか演者としてなのかは分からない。
終演後に訊けばよかったとそこだけ後悔している。
が。

どこにいてもよい、立っていても座っていてもよいと云ったのは、主催側である。
客席と舞台、客と演者を分けなかったのは、主催の挑戦だろう。
ぼくは臆病者ながらもその挑戦に乗った。
結果、罵倒された。
どちらも悪いかもしれないし、どちらも悪くないかもしれない。

演劇という表現に対しぼくなりの表現型を以って臨んだのであって、それについて是非を問うのは無為なことだと思う。
ぼくは演者と観客の境目をあやふやにしたかったし、事実していたと思う。
あの瞬間までは。

罵倒された瞬間、ぼくは境界線のこちら側に引き摺り下ろされた。
舞台から押し出された、が正しいか。
収縮したぼくを掬い上げたのは良くんだった。

罵倒した彼からぼくを遠ざけながら、ぼくの手を取り良くんは声高く宣言した。
「あんな奴の云うことは聞かなくていい!」と。
あくまで役としてそれをやり遂げ、ぼくは再び宙ぶらりんな位置に戻った。
ただ、そこはそれまでの自由な場所ではなかった。


そんなわけで、素敵な舞台だったのだけれど、勿体無かった。
その上で、良くん-東京ディスティニーランドという役者に対する信頼は以前にも増して確かなものになった。
そういう体験だった。

あの舞台での出来事を呑み込むまでに4日かかった。
今のぼくには確かなことなどそう多くは語れないけれど、一つ云える事があるとすれば、表現者は相手を呑み込んで何ぼである。
呑み込まずに消化など出来ない。
栄養になど出来ない。
形になど出来ない。

   -*-


なんかそんなようなことがありました。
あったりもしました。
さて、告知日記だー。
もりもり書こう、山積みだ。
 
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